建築士学科試験(計画)近代・現代建築史についてまとめてみた。
建築士学科試験(計画)近代・現代建築史についてまとめてみました。
日本史・世界史・近代史と計画の最初の問題(第1問・第2問)で毎年出題されています。
歴史問題については、人物・年号・建築物をポイントに学習していきましょう。
日本史・世界史については下記の記事にてまとめています。
★近代・現代建築についての出題例
住宅の作品とその計画上の特徴に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。ただし、( )内は竣工年、所在地を示す。
1.ル・コルビュジェが設計したサヴォア邸(1931年、フランス)は、中央コア部分以外に間仕切りがなく、外周部すべてがガラスでできた平屋建の住宅である。
2.フランク・ロイド・ライトが設計した落水荘(1936年、アメリカ)は、2階の床スラブが滝のある渓流の上に張り出し、周囲の自然の眺めを味わえるように意図された住宅である。
3.清家清が設計した斎藤助教授の家(1952年、東京都)は、テラス、廊下、居間が連続する開放的な空間に、可し動の家具を配置し、障子や畳などの和風の要素と洋風の椅子式の生活とを融合させた木造平屋建の住宅である。
4.菊竹清訓が設計したスカイハウス(1958年、東京都)は、4枚の壁柱に支えられた居住部分の側面に、取替えや位置の変更が可能な「ムーブネット」と呼ばれる設備ユニットを据え付けた住宅である。
5.安藤忠雄が設計した住吉の長屋(1976年、大阪府)は、ファサードに玄関以外の開口部がなく、住宅の中央部に光庭を設けた住宅である。
A.設問は、ミース・ファン・デル・ローエの設計した、ファンズワース邸の記述である。サヴォア邸(フランス)は、ル・コルビュジェの設計により、1931年に完成した。コルビュジェの唱える近代建築の5原則である、ピロティ・屋上庭園・水平連続窓・自由な間仕切り壁配置・外壁の自由なデザインを巧みに取り入れた代表作である。
引用元:総合資格2019 厳選問題集500+100
■目次
近代建築の日本の建築家
丹下健三・・・東京都庁舎(1991東京)、国立屋内総合競技場(1964東京)
板倉準三・・・神奈川県立近代美術館(1951鎌倉)
前川国男・・・京都文化会館(1960京都)
谷口吉郎・・・藤村記念館(1947長野)
菊竹清訓・・・スカイハウス(1958)
大谷幸夫・・・国立京都国際会館(1966京都)
近代建築の海外の建築家
ル・コルビュジェ・・・サヴォア邸(1931パリ)
※自由な間仕切り、屋上庭園などが特徴。
国立西洋美術館(1959東京)
フランク・ロイド・ライト・・・落水荘(カウマン邸1936アメリカ)
旧帝国ホテル(1922東京)、ロビー邸(1909アメリカ)
J・ウォッツォン・・・シドニーオペラハウス(1973オーストラリア)
ミース・ファン・デル・ローエ・・・ファンズワーズ邸(1950アメリカ)
※外壁がすべてガラスで覆われた住宅。
アントニオ・ガウディ・・・サグラダファミリア(1883~スペイン)
まとめ
基本的な問題として、建築物と名称は多く出題されていますが、上記の過去問のように建築家と建築物を入れ替えてひっかけ問題として出題されています。
今後もこの基本を基に問題を組み替えたり特徴の言い回しを変えての出題が予想されます。
しっかり頭に入れてポイントを抑えておくことが大切です。