建築士学科試験(計画)換気・通風についてまとめてみた。
建築士学科試験(計画)換気・通風についてまとめてみました。
換気については、換気方法の種類や回数計算などが出題されます。
特に換気回数については、計算問題として出題されるので、暗記とは別に計算式や方法をしっかり学習して応用問題に対応できるようにすることが大切です。
★換気・通風の出題例
Q.床面積100㎡の事務所において、イ~への条件における機械換気による熱損失の値として、最も近いものは、次のうちどれか。ただし、熱交換器の使用はないものとし、室温は室内一様とする。なお、1.0W・hは3.6kjとする。
条件
イ.天井高さ 3.0m
ロ.換気回数 2.0回/h
ハ.室温 20℃
二.外気温 -5℃
ホ.空気の比重 1.2kg/㎡
へ.空気の比熱 1.0kj/(kg・k)
1. 1,700W
2. 2,500W
3. 3,000W
4. 4,000W
5. 5000W
A.(5)
■目次
計算の解法について
換気による熱損失=その室の換気量×空気の容積比熱×室内外の温度差
その室の換気量=室容積(床面積)×換気回数=100×3(天井高さ)×2=600
換気による熱損失=600×1.2(空気の比重)×1.0(空気の比熱)×(20-(-5))=18,000
1.0W・h=3.6kj 問題文より。
18,000/3.6=5,000
答え(5)
換気方法について
自然換気の種類について
風力換気・・・屋外の風圧力による換気。
重力換気・・・室内外の温度差による換気。
自然換気の特徴
通風の効果を上げるためには、夏期の最多風向に給気のための開口部を設ける方がよい。開口部の位置を分散させる。
機械換気設備
換気設備には3種類の方法がある。
・第一種換気・・・給排気併用。(どっちも機械)
・第二種換気・・・給気のみ機械換気。
・第三種換気・・・排気のみ機械換気。(トイレなど)
換気回数と換気量
必要換気回数・・・室の1時間あたりに必要な新鮮な空気の量を室容積で除した値。
必要換気量・・・換気に必要な新鮮な空気量。二酸化炭素の許容濃度を基準に求める。
換気計画
居室における成人1人当たりの必要換気量は、1時間あたり30㎡程度。
機械換気においては、換気経路を考慮する。
居室に給気、便所や浴室で排気する。
まとめ
近年では、高気密高断熱住宅について時事として話題にもなっています。
重要な分野でもあるので、換気についての問題はしっかり計算問題の内容を把握する事が大切です。